エスケイプ・フロム・トゥモロー ネタばれ

ストーリー

いろいろダメダメな平均的中年アメリカ人のジムは二児のパパ。この途方もない未来からの脱出ゲームは、ある朝ジムが突然会社をクビになったときから始まっていた。なにかにつけて口うるさい妻と、言うことを聞かない子供たちを連れて、魔法の城や妖精たち、ホワイト・プリンセスの待つあのステキなテーマパークへやってきたジム。夢と魔法の国での現実逃避を企てるジムがそこで目にするものは、黒いプリンセスが仕掛けるゆがんだ幻想ワールド。楽しいはずの家族旅行はたちまちにして、妄想と奇妙な出来事に溢れたシュールな悪夢へと変貌する…。夢が必ず叶うこの場所は、ジムの偉大なる妄想までをも叶えてしまうのだが…。

ネタばれ

とあるテーマパークに家族を連れて来たジム。しかし泊まっているホテルで、朝からジムは上司に電話で解雇通知を受ける。しかしそのことは家族に内緒でテーマパークに向かう。

行きのモノレールではフランス人の女性2人がこちらを見ており、ジムは目を奪われる。テーマパークに到着し、様々なアトラクションに乗るジムたち。途中妻のエミリーと娘のサラは別行動を取り、ジムは息子のエリオットと行動する。ジムはフランス女性たちを見かけ、彼女たちを追いかけながら行動するのであった。

エミリーたちと合流したジムたち。次はジムがサラと行動し、エミリーはエリオットと別行動を取る。ジムは息子を連れた女性とベンチで話すが、彼女のペンダントに魅入られる。気が付くと、ジムは裸でと彼女とベットにいた。ジムは我に返り、隣の部屋で寝ていた居たサラを連れ、彼女のホテルの部屋を後にする。

ジムはホテルの部屋に戻るが、エミリーたちの姿がない。エミリーとエリオットはプールに行っており、それに気づいたジムとサラもプールに向かう。ジムはプールでもフランス女性を追いかけるのであった。

花火を見るために再びテーマパークに戻ったジムたち。ジムはお酒を飲み酔っぱらう。エミリーはそんなジムをみかね、彼を問い詰める。実はエミリーは、ジムががフランス人の女性を追いかけていることに気が付いていた。ジムは今朝の電話で仕事をクビになったことも話し、エミリーは取り乱してしまう。エミリーは言うことを聞かないサラを思わず叩いてしまい、彼女はエリオットと先にホテルに戻ることに。

ジムはサラを泣き止ませていると、またフランス人の女性たちが現れる。彼女たちの1人がジムを誘うが、ジムは彼女たちの誘いを断る。すると彼女はジムに水を吐きかけ去っていく。ジムが気が付くと、傍にいたサラがいなくなっていた。サラを探すジムだったが、職員たちに気絶させられてしまう。

目が覚めると、ジムはテーマパークの地下室の椅子に拘束されていた。そこにいた科学者はジムの妄想力を評価していた。ジムは隙を付き拘束を逃れ、科学者の姿をしたロボットを倒し脱出する。

ジムはサラを探し、昼間にあった子連れの女性のホテルの部屋に入る。そこにはプリンセスの恰好をしたサラが眠らされていた。魔女の恰好をした女性は、後でサラは返すつもりだったという。ジムはサラを連れ部屋に戻る。

部屋に戻りサラを寝かしつけたジムであったが、ジムは体調が悪くなる。フランス人の女性に猫インフルエンザをうつされたのであった。ジムは起きてきたエリオットに助けを求めるが、彼はそれを無視する。翌朝目覚めたエミリーがジムの死体を発見する。すぐさま職員が片付けに部屋にやってくる。しかし妄想の中の裕福なジムは幸せそうに生き続けるのであった。

感想

ディズニーワールドを揶揄した作品。映画の冒頭にウォルトディズニー社とは無関係だという注釈がありますが、実際にディズニーワールドで無許可で撮影を行ったらしく、全編モノクロで描かれています。時々合成らしきシーンもありますが、アトラクションに乗っている様子などは明らかにディズニーワールドです。
肝心の内容ですが、はっきり言って意味がよく分かりませんでした。そこで少し調べてみると、どうやらディズニーワールドに関するブラックな風刺と、父親の妄想がテーマのようです。それを踏まえると少し理解できました。
この映画は全編通して、どこからどこまでが現実なのか分かりにくいのですが、ディズニーの夢は叶う的な世界観を皮肉り、中年男性のくだらない妄想までが現実になってしまうことを描いているのではないかと思います。
ジムの妄想という点ですが、恐らくジムのダメな部分は現実で、うまくいっている部分は妄想なのではないでしょうか。会社をクビになったり、妻のエミリーにキスを拒まれたり怒られたり、息子のエリオットにやや反抗されているところは現実だと思われます。逆に子連れの女性と浮気したり、何者かに拘束されたり、最後に死んでしまうところは妄想なのではないかと思います。浮気を始め、自分が拘束されるほど優れた人物だとか、死後初めて妻に自分の大切さを気づかせたりだとか、これらはジムの願望の表れではないでしょうか。
また子供が親の気づかないうちに連れ去られ返されるとか、子供に偽の楽しい記憶を埋め込んだりなどは都市伝説の部分に当たると思います。他にも色々ありましたが、この辺りはそういった前提知識を持ったディズニーに詳しい人の方が楽しめるかもしれません。
ただしそれが分かったからと言って、面白いかと言われるとうーんという感じです(笑)。内容を楽しむというよりは、あのディズニーをよくここまで皮肉れたなとか、そういう撮影努力的な側面を評価するべきなのかもしれませんね(笑)。

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